2006年本屋大賞受賞作品
こんな人におすすめ キーワード
母の愛。無償の愛。 子を思う気持ち。母に会いたい。息子と母親。 親子の物語。泣ける本。
お母さんに会っていますか?
最後に話したのはいつですか?
お母さんに感謝の気持ちをきちんと
伝えていますか?
軽い気持ちで読んだのに。なぜか涙が止まらなかった。
はじめてこの本を読んだ時、私はまだ若かった。
確かまだ上の子が小学生だったと思う。
母もまだ若くて元気。
いつも仕事終われ、時間に余裕のない私のこと、
孫たちを可愛がってくれた優しい母。
この本の「オカン」のようにいつか
年老いてしまうなんて、
そして病気になるなんて
まったく
想像もつかなかった。
「元気なうちに親孝行、ちゃんとしなくちゃ」
頭では分かっていたけど、
自分のことでいっぱい、いっぱい。
そして母は脳梗塞から認知症になり
だんだん歩けなくなり・・
とうとう施設へ入ってしまった。
いま、私はいい歳になって、とても母が恋しい。
この物語のオカンと重なって、母への思いが押し
寄せてくる。
そしてまた私も子どもを送り出す立場になった。
ずっと一緒に過ごして来た子供たち
でもこちらを振り向かず、楽しそうに
進んでいく後ろ姿
そう、まっすぐに自分の道を進んでくれたらいい。
離れていてもただ子どもの健康を幸せを願うこと、
無償の愛の意味を、親になって知る。
登場するボク、オトン、オカン。不思議な家族でも、
やっぱり家族。
お母さんが好きなたくさんの人に読んでほしい作品。